喉頭ガン


喉頭の位置

 口から少し下へ入った所で、ちょうど舌の付け根の高さにあります。喉頭は、さらに下にある気管、肺に連なり、気道の(空気の通り道)の出入り口です。喉頭には声帯と言うものがあり、息を出すとき、その声帯が振動し、空気に疎密をつくることによって音が出ます。

 その他、喉頭の働きとして、水分や食べ物が間違って気道にはいる(誤嚥)のを防ぎます。喉頭にガンができれば、呼吸、発声、嚥下(ものを飲み込むこと)に障害が生じます。症状として、嗄声(声のかれ)、呼吸困難、誤嚥などが出現します。

 

原因

 喉頭は呼吸に関係しますので、慢性の炎症、たとえばよごれた空気、タバコが考えられます。以前は、男女比が10対1の割合で男性に多いとされていましたが、最近、女性の喫煙が増えているため、女性の占める割合が上昇しています。年齢は40歳以上で、特に50歳、60歳代に多くみられます。

 

診断

 喉頭鏡という柄の付いた小さな鏡を口に入れて発見します。最近はファイバースコープという内視鏡で喉頭をのぞいて見つけることも多くなりました。さらに病変部を一部切り取って顕微鏡検査(組織診断)をすることにより確実な診断がつけられます。

 

治療

 放射線治療と手術治療が主に行われます。初期に発見されたガンでは放射線治療のみで高い治癒率を示し、外観ばかりだけではなく発声の機能も保たれます。

 ある程度進んだ喉頭ガンに関しては手術をします。ガンの進みぐあいに応じて手術にも種類があります。一つは、音声を残す手術で、もう一つは、喉頭を全部除去する手術(喉頭全摘出術)です。喉頭全摘出術した場合、頚部の前下方に気管の開口部がつくられ、呼吸はここからなされます。

 喉頭全摘出術後は喉頭発声ができないため、その代用として食道発声や人工喉頭の使用が必要です。

 一般的にはガンは早期なものほど治癒率は高くなります。さらにガンが早期かどうかによって治癒後の生活、特に会話でのコミュニケーションに大きな差がでます。

 

症状

 前述した喉頭ガンの症状のうち、一般的には嗄声は早期から出現します。それに対し、呼吸困難、誤嚥はかなり進展したガンにみられます。だから、嗄声が生じた段階で、早く発見されることが理想的と考えます。

 もし嗄声が一ヶ月以上続くような場合は、喉頭ガンを疑って耳鼻咽喉科の専門医の診察を受けましょう。もっとも、ガンの発生部位によっては、呼吸困難、誤嚥が早期の症状の例もありますので注意して下さい。

 

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